介護施設からの離設行為で利用者が行方不明で捜査した体験談

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道路 雨

介護施設からの離設行為で利用者が行方不明で捜査した体験談です。

この体験談を提供してくれたのは、大阪府大東市在住、38歳、介護職員の男性です。

離設行為とは、入居者が職員の許可を得ないで、自由に施設の外に出て行ってしまうことです。

この行為は職員も困ってしまいますし、当然、ご家族も心配です。

すぐに見つかればいいのですが、行方不明になり、いくら探しても見つからないケースもあります。

今回のケースも、なかなか見つからず、警察に捜索願(現在の行方不明者届)を提出したようです。

通常、成人した男女の行方がわからなくなっても警察は動いてくれないことが多いですが、事件や事故に巻き込まれている可能性がある場合は別です。

警察が出動し、捜索してくれます。

まだしていない場合、即急に相談してください。

介護施設からの離設行為で利用者が行方不明で捜査した体験談

老人 高齢者 影 杖歩行

当時の状況

今から5年くらいまでの話です。

私が勤務する介護施設は、古い構造で、玄関や勝手口、エレベーターなどにロックをかけられない構造になっていました。

他の施設であれば、キーロックがかけられるようになっているので、離設行為はほとんど無いのですが、私の施設では離設事故のリスクが常にある状態でした。

ある日の事、その日は天気がとても良かったので、利用者様数名を1階へ誘導し、庭先に散歩に行く事にしました。

利用者様は久しぶりの外に大喜び。

散歩が終わり、全員を各フロアに誘導し、最後に人数確認を行い、その時は全員の在籍が確認できていました。

利用者が行方不明になる

そして、昼食後、ある女性利用者様の排泄介助を行う為、声を掛けに行こうとすると、フロア内のどこを探しても利用者様の姿が見当たりません。

間違えて他居室やフロアに移動したのかなと思い、探しましたが見つからず。

不審に思い、すぐに全職員に声を掛け、施設内を全て捜索しましたが、施設内に利用者様の姿はなし。

これはもしかしたら、施設外に出て行ったかもしれないと考え、1人で慌てて外に出ようとしましたが、施設長に待つように言われました。

その理由は、各個人がバラバラに行動してまうと、誰がどこを捜索しているのか分からなくなる、また見つけた時に携帯電話を持っていなかったり、施設の電話番号が分からず連絡がつかない可能性があるとの事でした。

離設対応者マニュアルに沿って捜索する

すぐ施設に残る以外の職員に集合がかかり、離設対応者マニュアルに沿って、各自が行動する事になりました。

ある人は徒歩や自転車で近隣を、またある人はバイクでやや遠方を探し回るなど、大捜索の始まりです。

その日は天候が良く、気温も涼しいくらいだったので、長時間外に出ていても身体的なダメージが少ない事が不幸中の幸いでした。

狭い路地や隠れられそうな場所、スーパーやコンビニ内、近隣の方への聞き込みなどを行い、随時施設に連絡を入れながら2時間程度捜索しました。

しかし、利用者様は見つからず。

その後も捜索エリアを拡大したり、他の施設の応援職員を依頼して捜索をしましたが、結局見つかる事はありませんでした。

もしかしたら川に流されていないだろうか、また高い建物に登って飛び降りたりはしないだろうかと時間が経つにつれて心配と恐怖が交差していきました。

警察に捜索願いを出す

結局、自分達での捜索では見つける事が出来ず、施設から警察に捜索願いを出しました。

施設から家族様にも連絡を入れ、これは責任問題が問われる事態になるのではないかと心配しましたが、「ご迷惑を掛けて本当に申し訳ありませんでした。施設には問題ありません。悪いのは私の母です。私達も一緒に捜します。」と言われて、不謹慎ですが内心ホッとした事を覚えています。

その後、施設職員と警察、家族様とで、さらに捜索を始めました。

時間はすでに夕方6時。

夜は雨予報で、気温もかなり下がるとの事だったので、今晩中に探し出さないと命の危険があるかもしれないと、一層焦るようになりました。

また暗くなってくると、視界が悪く、捜索には益々不利な状況になっていきました。

しばらく捜索していると、予報通りに、雨が降り出しました。

雨足も強く、みんな傘もささず、ずぶ濡れの状態で必死に捜索しました。

高速道路の入り口付近で見つかったとの一報が入る

そして、夜8時、捜索中、施設から着信がありました。

その内容は、見つかったとの一報。

安堵と疲労でその場にへたり込んでしまいました。

見つかった場所は、なんと高速道路の入り口付近だったそうです。

もし、高速道路に上がっていたらと思うとゾッとしました。

見つかった利用者様は、散歩が気持ちよかったようで、昼食後、1人でエレベーターを使って1階に降り、誰にも気付かれずに施設の外に出て行ってしまったとの事でした。

その後、事故の教訓から当施設にも扉にキーロックが取り付けられる工事が行われ、その後、離設行為は無くなりました。

管理人の解説

解説

介護施設からの離設行為で利用者やご家族が行方不明になった場合、まずは警察に行方不明届を提出してください。

そもそも、それぞれの介護施設には離設マニュアルがあるはずなので、それに従って速やかに行動しましょう。

それでも見つからない可能性は十分にあります。

その場合、探偵事務所に行方不明者捜索を依頼する方法もあります。

介護施設の職員は人探しのプロではないですし、警察にも人数に限りがあります。

ですので、見つけられる可能性を高めるために、探偵事務所に行方不明者捜索を依頼するのです。

事件や事故に巻き込まれる前に、できる限りのことをすることをオススメします。

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