探偵会社・興信所のサイトを見て、依頼する会社の候補を決めたら、まずはメールや電話で相談をして、事務所に出向くアポイントメントを取ります。
『事務所に出向くこと=契約する』ではありません。
メールや電話の相談だけでは伝えきれない調査内容、手法、費用などの契約内容を聞きに行くためです。
そこで、依頼者がそれらの契約内容に納得できれば契約締結です。
もう少し他社と比較したり、検討したければ保留です。
納得できなければ、契約を締結してはいけません。
初めて探偵会社・興信所に相談・契約しに行く時の注意点
①相談場所は事務所に出向く
初めて探偵会社・興信所に相談しに行く時、『どこで会うか』という話です。
別に事務所に直接出向く必要はなく、自宅の近くの喫茶店、カフェ、ホテルのロビー、カラオケボックスなどで会うこともできます。
しかしながら、 なるべく探偵会社・興信所の事務所に行くようにしてください。
なぜなら、探偵会社・興信所の雰囲気や調査員の人数などは行ってみないとわからないことが結構あるからです。
特別に立派なオフィスである必要はないですが、活気がなかったり、空気がどんよりしている場合は契約することを避けたほうがいいでしょう。
また、個人経営の探偵会社・興信所の場合はそもそも事務所がない場合もあります。
サイトや電話帳に載っている住所は、自宅やバーチャルオフィスであることも考えられます。
そのような探偵会社・興信所が必ずしもNGという訳ではないですが、人員不足で調査期間が延びたりすることも考えられます。
契約してもいいのかどうかの判断は、以下の注意点を参考に決めてください。
②相談員や調査員の印象はどうか
直接、事務所に出向いた後は、いよいよ相談員や調査員との面談です。
まずは第一印象で信頼・信用できそうか、チェックします。
この第一印象が最悪だった場合、この時点でその探偵会社・興信所と契約するのは避けたほうがいいでしょう。
何だかんだ顔にその人物の性格は出ますし、全体の印象も悪いと感じるのであれば、あなたとの相性が悪い場合もあります。
探偵会社・興信所は他にもたくさんあるため、そのようにあなたとの相性が最悪な人がいる会社と契約する必要はありません。
③親身に相談に乗ってくれるか
初めて探偵会社・興信所に相談しに行く時は、不安や悩みを抱えていくこと大半だと思います。
そのような不安や悩みを、 親身になって話を聞いてくれるのかどうかというのもポイントです。
ここでも、あなたに合う、合わないという相性の問題も出てきます。
何か話にくいと感じたら、違う相談員に変更してくれないか頼んでもいいでしょう。
例えば、男性の相談員だったら、女性にしてほしいと頼むのもオススメです。
アポイントメントの問題もありますが、すぐに変更してくれたり、嫌な顔せずに対応してくれた場合は優良な探偵会社・興信所である可能性が高いです。
④契約内容のチェックポイント
不安や悩みを相談した後は調査内容、手法、費用などの契約内容について話します。
具体的には以下のようなことを確認します。
- 何人の調査員で調査するのか
- どのような機材を使うのか
- 車両を使うのか
- 調査の日程、時間帯
- 裁判で使えるような証拠を掴んでくれるのか
- 浮気調査だった場合、相手の名前調査もしてくれるのか
- 浮気調査だった場合、自宅や勤務先住所も調べてくれるのか【参考】浮気相手を特定する身元調査も探偵・興信所に頼むべき?
- 見積金額
- 費用に車両費、機材費、経費(交通費、ガソリン代、高速道路料金など)は含まれているのか
- 調査後に追加費用は請求されないか
- 追加調査する場合はその都度、電話連絡があるか
- 契約解約した時の手数料はいくらか
- 支払時期・方法(着手金、成功報酬など)
- どこまで調べてくれるのか
- どんな証拠を掴んでくれるのか
- 成功報酬の場合、何をもって成功とするのか
- 失敗した場合の報酬はどうなるのか
- 現場調査員と直接連絡が取れるか
- 調査報告書のサンプルは見せてくれるか
- いつまでに調査報告書を提出してくれるのか
- 調査後のアフターフォローはしっかりしているか
- 調査後に弁護士、司法書士、行政書士、税理士などの専門家を紹介してくれるか
- カウンセリングは無料か
その他、気になることは契約前に必ず確認しておく必要があります。
特に、契約解約に関するトラブルは多いので、必ず確認するようにしてください。
例えば、調査着手前に解約した場合、何パーセントの手数料が掛かるのか、着手後だったら何パーセントなのかなどです。
それを聞いておけば、依頼者側も納得して契約を解約できます。
⑤契約締結や着手金の支払いを急かされないか
悪質な探偵会社・興信所はいち早く契約を締結させようと、相談者を急かすことがあります。
しかしながら、 相談者としては複数の探偵会社・興信所と比較検討して依頼する会社を決めたいはずです。
その気持ちを汲み取ってくれない会社は避けたほういいでしょう。
一度、契約締結をすると、解約するためには着手前であっても手数料が掛かるのが一般的です。
もし勢いで契約してしまって、解約しようとすると無駄にお金が掛かってしまいます。
冷静になり、どこの探偵会社・興信所があなたにとってピッタリなのかということを考える時間が必要です。
⑥探偵業法を遵守し、重要事項の説明などをしてくれるか
2007年に探偵業法が施行され、様々な手続きが義務付けられました。
詳しくは、探偵会社・興信所の浮気調査は信頼できるのかのページで書いたのでチェックしてほしいのですが、 定められた法令の一つに契約締結前に重要事項の説明をする義務があります。
契約締結前にというのがポイントで、重要事項ではどのような契約内容で調査費用はいくらなのか、契約解除に関する事項などの説明を必ず受けます。
また、探偵業法では依頼者が守らなければならない義務についても定めています。
それは、調査利用目的書などの交付です。
調査利用目的、依頼者の名前、住所などを書く必要があります。
そのような手続きを経て、初めて契約を結びます。
その一連の手続きを無視しているような探偵会社・興信所でないかチェックしてください。
依頼者側の注意点
今までは主に探偵会社・興信所側の注意点でしたが、依頼者側も相談・契約する時に注意することがありますので、それを今から説明します。
調査目的、利用目的を明らかにする
上でも少し触れましたが、依頼者は探偵会社・興信所を利用する目的を明らかにする必要があります。
嘘を付いたり、本当の目的を隠して調査を依頼するべきではありません。
例えば、未婚者が彼氏・彼女の浮気調査を依頼することを考えてみます。
既婚者の浮気調査であれば疑われることはほとんどないのですが、未婚者の場合、ストーカー行為に関わっているのではないかと思われてしまうことがあります。
そのようなケースでは探偵会社・興信所はいくらお金を積まれても調査を引き受けることはありません。
必ず正当な依頼である必要があります。
嘘を付いたり、本当の目的を隠したりしても経験豊富な相談員や調査員にはバレてしまうものです。
犯罪やストーカー行為に関わる依頼ではないことを証明して、安心して調査をしてもらってください。
身分を偽らない
探偵会社・興信所に調査を依頼することを決定した後は、正確な情報を伝えてください。
相談する段階では匿名であったあり、名前を明らかにする必要はありませんが、依頼するとなったら話は別です。
必ず、自分の身分を偽らずに正確な情報を伝えてください。
必要であれば、パスポートや運転免許証などの身分証明書も提示してください。
そうすることによって、探偵会社・興信所と信頼関係を築くことができますし、依頼者にはそのようにする義務があります。
調査に役立つ情報はできる限り提供する
情報が何もなければ仕方がありませんが、少しでも役立つのではないかと思う情報はできる限り提供してください。
例えば、浮気調査であれば対象者の情報、自分で得た状況証拠、相手の情報などです。
対象者の情報とは顔、身長、体格、服装、鞄、勤務先、電話番号、車の車種、ナンバー、色などです。
その他にも対象者がどこのお店によく行くか、いつの時間帯に家を空けるか、趣味・嗜好なども調査に役立つことがあります。
そのような関係しそうな情報をできる限り提供することで調査日数を減らすことができて、費用が安くなる可能性も高いです。
また、過去に他社で調査を行ったことがあるのかどうかも伝えてください。
対象者がその尾行、張込み、聞込みなどに気づいていた可能性があるからです。
もしそうであれば、探偵会社・興信所は前回よりもかなり慎重に調査をする必要があります。
そのような情報はすべて依頼する探偵会社・興信所に教えてください。
持ち物を忘れない
電話・メール相談した時に必要な持ち物を言ってくれると思いますが、以下のような持ち物を忘れずに持参する必要があります。
- 印鑑
- 身分証明書
- 対象者の顔写真、全体の写真
- 調査費用
その他、探偵会社・興信所に相談した時に言われたものを持っていくようにしてください。
約束した時間に遅れずに行く
社会人としては当たり前のことですが、約束した時間に遅れずに行くようにしてください。
特に探偵会社・興信所の繁忙期では、面談の約束が詰めて入れられていることも考えられます。
そうなると、少しの時間しか相談できなくなってしまうことも考えられます。
ただ早すぎると、前の依頼者と被ってしまう可能性もあるため、10分前ぐらいに事務所に行くぐらいでちょうどいいのではないかと思います。