2017年に発表された、厚生労働省の『我が国の人口動態』を参考に、日本全国の離婚率が高い都道府県ランキングを作成しました。
※数値は2015年のものです。
あなたの住んでいる都道府県は、一体、何位にランクインしたでしょうか?
じっくり見ていきましょう。
日本全国の離婚率が高いランキング(都道府県別)
地域名 | 離婚率(人口千対) |
沖縄県 | 2.53 |
宮崎県 | 2.10 |
北海道 | 2.09 |
4位 大阪府 | 2.08 |
5位 福岡県 | 1.99 |
6位 和歌山県 | 1.97 |
7位 鹿児島県 | 1.88 |
8位 高知県 | 1.87 |
9位 熊本県 | 1.85 |
10位 香川県 | 1.82 |
11位 東京都 | 1.84 |
12位 茨城県 | 1.80 |
13位 神奈川県 | 1.81 |
14位 兵庫県 | 1.79 |
14位 群馬県 | 1.79 |
14位 静岡県 | 1.79 |
14位 愛知県 | 1.79 |
18位 千葉県 | 1.78 |
18位 大分県 | 1.78 |
20位 埼玉県 | 1.77 |
21位 広島県 | 1.76 |
22位 山梨県 | 1.75 |
22位 三重県 | 1.75 |
24位 鳥取県 | 1.74 |
24位 愛媛県 | 1.74 |
24位 栃木県 | 1.74 |
24位 青森県 | 1.74 |
24位 山口県 | 1.74 |
29位 岡山県 | 1.73 |
29位 京都府 | 1.73 |
31位 宮城県 | 1.72 |
32位 福島県 | 1.70 |
32位 奈良県 | 1.70 |
34位 長崎県 | 1.68 |
35位 滋賀県 | 1.67 |
36位 佐賀県 | 1.63 |
37位 長野県 | 1.62 |
38位 徳島県 | 1.61 |
39位 岐阜県 | 1.56 |
40位 福井県 | 1.54 |
41位 岩手県 | 1.53 |
42位 秋田県 | 1.50 |
43位 石川県 | 1.49 |
44位 島根県 | 1.48 |
45位 富山県 | 1.40 |
46位 新潟県 | 1.39 |
47位 山形県 | 1.35 |
全国 | 1.81 |
上記が2017年に発表された、2015年の日本全国の離婚率ランキングです。
この離婚率は、以下の計算式で求められています。
離婚率= | 年間離婚届出件数 | ×1,000 |
―――――――――――― | ||
人口 |
×1,000ですので百分率ではなく、数値は%ではなくパーミル(‰)です。
例えば、離婚率1位だった沖縄で計算してみると、以下の通りです。
離婚率=3603件(年間離婚届出件数)÷1,422,412人(沖縄の人口)×1,000
これをGooleの電卓機で計算すると、2.53302137496ですので、約2.53という数値が出てきます。
これが厚生労働省の我が国の人口動態の離婚率に書かれている数値です。
よく3組に1組が離婚していると言われますが、それは以下のような計算式で出しています。
離婚率= | 年間離婚届出件数 | ×100 |
―――――――――――― | ||
年間の婚姻件数 |
これは、特殊離婚率と呼ばれるものです。
この計算式の問題点は、少子化で結婚する人数が減れば離婚人数に関わらず、離婚率が上がってしまうことや離婚や結婚のタイミングは異なることです。
政府が出しているのが、普通離婚率と呼ばれるもので、世界各国ではこの普通離婚率で計算します。
もちろん、この普通離婚率にも問題があり、分母の人口は結婚していない人も含めているため、少なく出てしまいます。
どちらにも一長一短ありますが、このページでは厚生労働省が出している普通離婚率で考えていきます。
さて、離婚率の計算はこれぐらいにして、早速、統計結果を見ていくことにしましょう。
(どんな計算で求められているかなんて「どうでもいい!」という皆さん、ここまで長くてすみません…。)
統計結果を見ると、離婚率1位だった沖縄(2.53)と47位の山形(1.35)では、約1.87倍と2倍近い差があったことがわかります。
なぜ沖縄の離婚率は、こんなにも高いのでしょうか?
1位の沖縄から、3位の北海道まで、このランキングになった理由を考えてみたいと思います。
沖縄県
まず沖縄県の年間の離婚件数から見ていきます。
年間の離婚件数は、3603件でした。
人口が1,422,412人ですので、先ほど計算しましたように離婚率は2.53パーミルです。
沖縄県内だけで、1ヶ月で約300組の夫婦が離婚している計算です。
1日にすると、約10組です。
沖縄県で離婚率が高い理由としてよく言われるのが、次の事です。
- 県民性
- 経済的事情(平均年収や失業率)
- できちゃった結婚が多い
- 結婚年齢が早い
- DVが多い
結婚生活を続けていくためには、まず経済的な安定性が大切です。
平成27年の厚生労働省が出した賃金構造基本統計調査の都道府県別の結果を見ると、沖縄県は237.2万円で、青森(235.6万円)、秋田(235.8万円)、岩手(235.9万円)に次いでワースト4位です。
そして、結婚生活を続けていく二人の強い意志、精神的な成熟性などが不可欠です。
これは沖縄の県民性である楽観的でルーズな性格などが影響している可能性があります。
また離婚原因で毎年1位になる性格の不一致も、できちゃった結婚が多いと、お互いにあまりわかっていないのに結婚することになるので、起きやすい傾向にあります。
厚生労働省の結婚期間が妊娠期間より短い出生(できちゃった結婚)のデータを見ると、やはり、沖縄県が42.4%と都道府県別で第一です。
結婚年齢が早いというのは、そこまででもなさそうです。
他には、DVについても考えなければなりません。
内閣府男女共同参画局の配偶者暴力相談支援センターの相談件数を見ると、2041件となっており、人口に対する比率で考えるとかなり多いことがわかります。
このような統計を見ていくと、沖縄県でなら離婚率が高いのかが見えてきます。
宮崎県
2位の宮崎県の離婚件数は、2308件です。
人口は1,100,364人ですので、離婚率は2.10パーミルです。
沖縄県と同じように、賃金(238.1万円)、できちゃった結婚(33.5%)、平均初婚年齢(29.3歳)、暴力の相談件数(367件)を他の都道府県と比較すると、離婚率の高さの原因がわかります。
まず低賃金で、できちゃった結婚の割合が高く、平均初婚年齢に関しては全国で1番若い年齢でした。
暴力の相談件数は少なく、これは沖縄県との違いでした。
ただ、相談所の施設が宮崎県には1件しかないので、それも影響しているかもしれません。
離婚率が高い原因は、様々な要素が絡み合っているので簡潔に言うのは難しいですが、宮崎県の離婚率の高さは結婚が早いことに原因があるのは間違いなさそうです。
北海道
3位の北海道の離婚件数は、11,211件です。
人口は5,360,032人ですので、離婚率は2.09パーミルです。
沖縄県や宮崎県と同じように、賃金(265.5万円)、できちゃった結婚(27.7%)、平均初婚年齢(29.8歳)、暴力の相談件数(2626件)を他の都道府県と比較してみました。
しかしながら、どれも平均的な数値で、離婚率の高さにつながる原因は見つかりませんでした。
ということは、北海道の離婚率の高さは県民性が大きく影響していると考えられます。
北海道民は、家や家族制度に関して意識が薄いと言われています。
北海道は開拓によって開かれた土地柄のため、跡取りや親戚関係が重要であるといった意識が薄く、離婚しやすいのかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
あなたの住んでいる地域では、離婚率は何パーミルでしたか?
これは統計であり、離婚するかしないかは、結局、個人の問題です。
その(特定の)都道府県においては、離婚率が高い、もしくは低い傾向にあるといったことに過ぎません。
統計やデータも大切ですが、もしあなたが離婚を考えているのであれば、まずは自分自身のことを考えましょう。